平成15年度東京ウィメンズプラザ民間活動助成対象事業
<調査概要>
1. 調査の目的
慢性疾患を持つ子どもの母親は、家庭内での食事の管理・薬の塗布・服用などの療育において、主体的な役割を担う傾向がありますが、家庭内でも就労の場においても労働負担がありながら、様々な生活の場面においては判断主体とはならなかったり、療育の負担を軽減するための家族の協力を得られていないなど、様々な問題を抱えています。
この調査は、療育実態、就労実態、保育園・幼稚園等での療育実態などの、いくつかの生活側面を明らかにしながら、社会的提言に役立てることを目的としています。
2. 調査の背景
この調査は、平成15年度東京ウィメンズプラザ民間活動助成対象事業「両立支援のための基礎調査(療育態度)」として実施されます。東京ウィメンズプラザは東京都生活文化局が運営する『豊かで平和な男女平等社会の実現をめざす』施設です。
3. 調査の前提
私たちが開設する電話相談では、以下のような相談実態があります。
私たちはこれらの困難な状況を放置しておけないと考えました。
1) 療育を必要とする子どものいる家庭は経済的に負担が多く、共働きを望む声が多い。
2)慢性疾患があり、療育が必要な子どもは保育の受け入れが困難である。(下記は一例です)
・受け入れを拒否される
・継続服用すべき薬があると「病児」とされ、欠席を促される
・継続服用すべき薬があっても看護士のいない保育園では薬を預かることができない
3)療育の分担を家族が担えないことが多い。(下記は一例です)
・療育への理解不足・理解拒否
・育児休暇はあっても、療育休暇はない
・薬の塗布に時間がかかるため、時間に余裕のない家族は実質的に協力できない
・食事のコントロールが必要で、知識や技術を要するため、特定の親族(例:母親)以外の者が代わって行うことが困難である。
4. 調査の対象
喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、低血糖症、腎臓病、花粉症、アレルギー性鼻炎、などの慢性疾患があり、内服薬の投与や外用薬の塗布、食事のコントロールなどが継続的に必要な子どもを持つ家庭(回答いただく方は女性を想定していますが、男性で回答くださる方がいればぜひご協力お願いします)
5. 調査主体
アトピッ子地球の子ネットワーク
6.調査協力
東洋大学社会調査室
*〆切り:2004年1月23日(金)必着
|