学校給食にまつわる出来事 その他事例1(5件)
学校給食にまつわる出来事
その他事例1(5件)
2012年12月に発生した「調布市学校給食・食物アレルギー事故」を受けて、
NPO法人アトピッ子地球の子ネットワークに寄せられた事例を掲載します。
*集約期間:2013年1月〜2月 *各記事の冒頭の数字は記事IDです。
皆様の事例をぜひお寄せください。
003
幼稚園給食
他の子がほしがるから代替持参はダメと言われた
福島県伊達市 5歳
アレルゲン:乳、卵
幼稚園から給食があり、無料化されました。娘は卵と乳製品のアレルギーがあり、給食も除去食でお願いしました。
給食には牛乳が付いてきますが、娘はアレルギーのため代わりになるものを付けてほしいとお願いしたところ、アレルギー対応食のほうがコストがかかるため、無理とのことでした。無理なら自分の家から豆乳を持たせようかと聞いたら、他の子がうらやましがるからダメと言われてしまいました。他の子が牛乳を飲んでいるのにアレルギーの子はダメというのはおかしな話だと思います。それでなくてもアレルギーということで皆と違う給食なのに・・・ちょっとかわいそうでした。
012
安全対策に対する考え方が甘いと感じた
東京都八王子市 13歳
アレルゲン:卵、乳、果物
※学校給食はアナフィラキシーのため対応していただけず、6年間お弁当でしたので、事故はなかったのですが、学童クラブで事故がありました。学校給食ではなく学童クラブでの出来事です。
小1の時、学校内にある学童保育に行かせていました。アレルギーのことを事前に話していたので、学童クラブの物は"飲んだり食べたりしない"ということになっていました。(たとえ大丈夫な麦茶でも、怖いから飲ませられないとのことでした)日々のおやつも持たせたり、食べないで帰らせたりして対応していましたが、月1でお誕生日会があり、自分の生まれ月のお誕生日くらいは出席させましょうということになり、朝早く起きて他の子たちにはお誕生日会にはケーキが出るので、息子にも手作りケーキを作って持たせました。お誕生日会でお皿にもりつけた時に故意にチーズせんべいをいれられてしまい、本人は食べた事のない物なので学童クラブの先生に確認しましたが「大丈夫」と言われ、食べてしまったら具合が悪くなり少し吐いたようです。たまたますぐの症状がひどくなかったのと、その後すぐに迎えに行ったので、学童クラブではそんなに大した事ない感じで、何を食べたとの報告もなく返されましたが、帰り道で吐いてしまい、歩けなくなってすぐに近所のかかりつけ医に連れて行き点滴しました。
病院に着く頃には顔がパンパンに腫れて、じんましんが全身に出て、苦しくなっていました。腫れは2~3日ひかなかったです。
当日の夜、学童クラブの先生方が謝りに来ましたが「アレルギーの子を学童クラブに入れるのがおかしい」みたいなニュアンスの事を言われました。後日またこのような事がないように書面にお願いと注意を書いて渡しましたが、返事はこちらへの要望だけでした。
学童クラブの先生方は自分たちは悪くないというのと、うちの子もアレルギーでよくかゆくなっていたから、少しくらい食べても大丈夫という考え方で、今後特に気をつけてくれる感じでもなかったので学童クラブを辞めさせて、仕事も辞めました。
あまりにもアレルギーの認識が甘いのと、対応がひどいので、今でも思い出すとくやしい気持ちでいっぱいです。
その時の校長と担任はアレルギーに関して、とても前向きに取り組んでくれていたので(給食の後、机を拭く、掃除機をかける(当時小麦もアレルギーでしたのでパンくずがちらからないよう掃除機をかけてくれていた)他の子との対応、緊急の時と対応など)。
学校の先生と学童クラブの先生はこうも違うものかとびっくりしました。
この学童クラブはその数年後に夏休みのプールで低学年を大プールで遊ばせていて、溺れて意識不明になる事故も起こしており、新聞に載りました。
アレルギーだけでなく、色々な面で安全対策、意識が甘いんだと感じました。
022
皆と同じものを食べたいと思うのは当然。
福島県福島市 3歳
アレルゲン:卵、ピーナッツ
まだ小さいので、一時保育に行かせた時のお話しになりますが、卵、ピーナッツが食べられないです。と伝えました。
その日の給食に、ほうれん草の卵とじがあり、それを取り除いて息子へ渡したそうです。他の子より一品少ないので先生が気をつかい、食べられるおかずを多くあげました。
でも目の前で他の子が食べているほうれん草が気になり、息子は一口、二口、口にして怒って泣いてその後は食べなかったそうです。やはり皆と同じものを食べたいと思うのは当然。ほうれん草だけ炒めて出すなど、なるべく他の子と変わりないように見える方法があれば小さな子も泣かずにすむのでは...と思った出来事です。
026
食事をする時、親がつきそうように言われた。
4歳 幼稚園年少児
アレルゲン:卵、乳
生後4ヶ月の時に、初めて飲ませた粉ミルクでアナフィラキシーショックを起こし、その時からエピペンを所持する事になりました。
当時、長男が通っていた幼稚園に、彼が食物アレルギーがある事、アナフィラキシーショックの既往がある事、エピペンを所持している事もきちんと説明した上、園長先生とその奥様先生から「一緒にがんばりましょう!!」と言われたので、その幼稚園を信用して入園させる事にしました。
しかし、昨年12月に東京調布市で5年生の女の子がアナフィラキシーショックを起こし、亡くなった事故を受け、幼稚園側から
・食事の時間に毎日お母さんが幼稚園に来て、この子が食べている所を見ておいてほしい。
・来る事ができないなら、食事の時間になったら連れて帰ってほしい。
・うちでアナフィラキシーショックを起こされて亡くなる様な事があったら、うちは私学なので、新聞やTVに出る事になると潰れてしまうことになるので困る。
・毎日食事の時間に来れないのであれば、保育料も制服代も返す。
と言われました。
私は、毎日幼稚園のお給食と同じメニューで卵と乳製品を抜いたお弁当を持たせていましたし、アレルギーの講習会があると聞けば、幼稚園に伝えていましたが、私の想いは届いていなかった様です。
彼は、1人でインタールを飲む事もできる様になっていますし、自分が卵と乳製品のアレルギーで食べられないという事も理解していますし、自分だけお弁当を食べなければいけない事も理解した上で、毎日幼稚園に通っておりましたが、幼稚園で先生が忙しく、彼を食事の時に見ている事ができなかった時には、事務室で1人でお弁当を食べる様に言われていたらしく、事務室で食べた日は泣いて帰り、次の日もその次の日も朝から幼稚園に行きたくない、事務室に行きたくないと泣きました。
幼稚園から保育料を返すと言われた日から、私たち夫婦は次の幼稚園を探し始めましたが、どの幼稚園もアナフィラキシーショックの既往とエピペン所持には、対応できないと断られましたが、友人の友人を通じて、昨年10月からエピペンを所持する様になったお子さんがいて、保育士全員でエピペンの講習を受けたという幼稚園があり、除去食のお給食まで出してくれるとの事で、そちらの幼稚園に入園させていただく事になりました。
新しい幼稚園に入ってから、彼は毎日のお給食を楽しみに喜んで幼稚園に通っています。
5年生の女の子が死を持って教えてくれた事をムダにせず、食物アレルギーやエピペンに対し、正しい認識と正しい対応がされる世の中が、早く来る事を願っています。
031
代替品の確認が不徹底のため誤食した
和歌山県和歌山市 5才
アレルゲン:小麦、卵
昨年4月、幼稚園の給食で事故がありました。当時四歳の息子は、小麦と卵のアレルギーがあり現在も完全除去給食を行っています。事故があった日は、サンドイッチの日。朝、米粉食パンとハムとマヨネーズを持参しました。お昼過ぎ、誤って普通の食パンでサンドイッチを作って手渡して食べさせてしまったと連絡があり、駆け付けたときには救急車の中でした。幸い意識はあり、全身の蕁麻疹と咳き込み、粘膜の痒み、気持ちが悪いと言って泣き叫んでいました。搬送先の病院で点滴をし、酸素吸入をするもなかなか酸素の値が上がらず3日間入院する事になりました。
これを機に、大きな病院で負荷試験をし、エピペンも処方されました。この事故がどうして起きたかと言うと、一言で言えば確認不足です。担任が、ハムとマヨネーズは冷蔵庫に入れたが、パンは職員室のテーブルに置いたままでした。調理は、教室で園児と一緒に挟
みながら行うサンドイッチだった為、食材の確認は担任のみ。担任は、新任で初めての手作りサンドイッチの日。卵アレルギーは頭にあったが、小麦の事は完全に忘れていたそうです。
みながら行うサンドイッチだった為、食材の確認は担任のみ。担任は、新任で初めての手作りサンドイッチの日。卵アレルギーは頭にあったが、小麦の事は完全に忘れていたそうです。
その後、事故が起きない為に、園長、調理師、担任が何度も確認し、プレートや食器もアレルギーがある事が分かるよう工夫してくれました。それ以降事故はありませんが、確認の大切さを学んだ事故でした。
NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク